旅ごころブログ〜公認心理士が書く心理学ブログ〜

公認心理士、臨床心理士をしている筆者が心理学の知識を伝えていくブログです。恋愛心理学、ストレス対処法など日常で使える心理学はもちろん、精神科の疾患についても解説します!

IQ(知能指数)が高いことと人生の幸せは別?IQが高い人はどんなことができてどんなデメリットがあるのか

知能指数(IQ)が高い人をうらやましいと思ったことはありませんか。

知能指数は知能検査である程度正確な数値が図ることができ、90~110の間が平均的な数値だと言われています。

IQが高い、というと、だいたい120~でしょうか。

テレビドラマやバラエティーでも「IQ140の天才」などと言われることがある一方で、頭の良さだけがすべてではない、「人間力」のほうが大切だ、と言われることもあります。

 

今日は「知能が高ければ幸せなのか?」「どんなことが便利なのか?」「どんなことが不便なのか?」について書いていきます。

 

 

知能指数が高い人は幸せなの?

知能指数が高いと幸せなのか、それともコミュニケーション能力などの人間力が高い方が幸せなのか、これはよく議論されることです。

私は知能検査を今まで100人以上取ってきました。

100人以上の方の知能と人生の一部を見てきた経験から答えると・・・

 

頭が良い=幸せとは限りません

 

ということになります。

 

まあ、それはそうなりますよね。

しかし「知能の高さは幸せには関係がない」とも言えません。

 

高い知能を持った方が必ずしも幸せになれるとは限りませんが、幸せを得るための行動は、知能が高いことで取りやすくなるのも事実です。

 

人間の幸せは、周囲の環境、人間力、身体の状態、考え方、そして知能など、たくさんの要素でその人自身が判断することなので、何かがあれば幸せ、とは言えないと思いますが、知能が高い、というのは自分を助けてくれる大きな武器にもなりえる、ということです。

 

 

知能が高いと日常生活でどんな良いことがあるの?

では、知能が高いことで具体的にどのような良いことが起こるのでしょうか。

 

・てきぱきと動ける

これは知的能力の中でも「処理速度」という項目が高ければ高いほど顕著になります。

とにかく動きがすばやく理解が早い。

事務作業を素早く正確に行えますし、処理が早いんですね。

データ入力なんかすごく早いと思いますよ。

 

・記憶力が良い

人の言ったこと、試験に出る項目、何につけても記憶力が良いです。

覚えておける時間も長いですし、覚えておける量も多いです。

学校の成績と知能は必ずしも比例はしませんが、影響は確実にあります。

 

・運動神経が良い

知的能力が高い人は運動神経が良いことが多いです。

自分の身体を思うように操ることができるのは、ある程度の知能があるからです。

 

 

・運転やクレーンゲームが上手い

車の運転やクレーンゲームは、空間を正しく認識し、それに応じて身体を使って車を操るわけです。

知的に高い人はとても得意です。

 

 

・話が面白い

これは相手の話していることをすぐに理解し、覚えておけるということと、語彙力が豊富なことが影響しています。

ただお話し好きでコミュニケーション能力が高いかどうかは、その方の性格や考え方も影響するので、表面に現れるかどうかは分かりません。

 

 

・細かい部分まで見ることができる

 テレビなどで出てくるキャラクターで、天才とされている探偵などの推理を見ていて思いますが、細かい部分をきちんと観察し記憶し、それらの情報を総合して結論を導くことができますよね。

パッと部屋に入った時に細かい部分まで把握できる、というのはIQが高い方の特徴の一つです。

 

 

このように、知能が高いことで日常生活で役に立つことはたくさんあります。

 

しかし、今あげた能力は知能以外からも影響があります。

例えば運動神経は知能以外にも、身体の強さやなども影響しますから、知能以外からも影響を受けますよね。

ここに上げたのはあくまで、素質がある、ということです。

また、芸術的なことや心理援助のように感性が重要になってくる事柄については必ずしもIQの影響は大きくありません。

もちろんIQの高さで補完できる部分もありますが、また別の能力、例えば他者への共感能力や想像力、感覚的な部分を感じる力などのほうが影響を与えます。

 

 

知能が高いことのデメリット

これは特にないかなと思います。

IQが高い場合、それを上手く使えさえすれば生活に役に立ちます。

学校の勉強もついて行けないことはないでしょうし、仕事を覚えたり、家事をこなすことも練習すればマスターできます。

ただそれを幸せに繋げられないことがあるのも事実です。

 

何でも簡単そうにできてしまうから、人から疎まれたり、面倒な仕事を頼まれたりすることもあるでしょう。

 

 

IQが高いことで幸せになれるのか?まとめ

IQが高いことはその方の強みであり、ぜひ生かしていってほしいなと思います。

幸せになるためにIQが影響する場面もあると思うからです。

 

ただコツコツ努力することであったり、自分や他者の感情に気づいていくことだったり、自分の好きなこと、向いていることを仕事にすることだったり、人生にはその他にも大切なことはあり、それらを総合して幸せの評価をするものです。

 

IQが高いとたくさん便利なことはありますので、その中で他者とコミュニケーションを取ることを楽しみ、努力することを惜しまなければ、たくさんの幸せを見つけられるかもしれません。

忘年会・新年会シーズンはアルコール依存症者はどうすれば良い?この時期をアルコール依存症者が生き延びる方法を紹介します

忘年会・新年会シーズンになると楽しい飲み会がたくさんありますが、アルコール依存症の方には辛い時期でもあります。

 

仕事をしている方は忘年会・新年会が会社であるでしょうし、友人や親せきの集まりもあるかもしれません。

 

自分がアルコール依存症だと開示していない場合、他の飲み会は断れても、年に一度のこの機会はなかなか断りにくいですよね。

また、自分の病気を開示している場合も、「たまには良いじゃないか」「忘年会だし良いだろう」と周囲に言われたりすることもあるでしょう。

 

今日はアルコール依存症の方が忘年会・新年会シーズンに飲まずに生き残るための方法を書いていきます。

 

 

 

アルコール依存症で起こる正当化

アルコール依存症脳の病気です。

「絶対に飲まない」と心で誓っていても、脳がアルコールを強烈に欲しがります。

そのため「飲むための正当化」が必ず起こります。

 

「忘年会はさすがに断れない。ウーロン茶で参加しよう」

「乾杯の一杯くらいは飲まないと失礼だろう」

「上司に酒を注がれたし飲まないわけにはいかなかった」

 

このような心のつぶやきは「飲まない」と誓った気持ちを壊していきます。

 

「自分は飲みたくはなかった」

「状況的に仕方がなかったんだ」

と責任を回避する動きはアルコール依存症の典型的な症状の一つです。

 

まずはこれを自覚できるようになりましょう。

 

 

アルコール依存症者は飲み会にはもう一生行けないのか?

アルコール依存症の方で苦しい気持ちになることの一つが「もう一生飲み会には参加できないのか?」「コミュニケーションが取れないじゃないか」「子どもの結婚式に出るなっていうのか?」などの他者とのコミュニケーションの問題です。

 

アルコールがなくてもコミュニケーションは取れますが、アルコールがある場所での

コミュニケーションが重要なのも分かります。

 

ましてやアルコール依存症の方は飲みの席が大好きなのです。

「行くのもだめなのか?」

と落ち込んでしまうのは当然ですよね。

 

ここはその方によって意見の分かれるところです。

 

飲み会全てを断る人もいれば、忘年会や歓送迎会だけは出る、という人もいます。

結婚式などの重要なイベントには参加する方もいれば、本当に近しい人の祝いの席にも参加しない方もいます。

飲み会に出る場合も、周囲に打ち明けて出る人、家族を連れて行き監視をしてもらいながら参加する人、一次会で帰るようにする人、本当にパターンはそれぞれです。

 

しかし、ここで本当に大切なことを伝えます。

 

「一杯飲むことで死ぬかもしれない」

 

アルコール依存症は命に関わる病気です。

精神科は患者様の死亡が少ない科だと思われがちですが、もちろんそんなことはなく、通院中、入院中の患者様が亡くなることはあります。

私も今まで患者様の死に出会ったことはありますが、半数以上はアルコール依存症の方でした。

 

これ以上飲むと死にますよ、と言われたことのある依存症者は多いと思いますが、どこかで「まだ大丈夫」という感覚がどうしても抜けないと思います。

 

でも、本当にその可能性はあります。

それもかなり高い可能性だと体感しています。

 

人生の楽しみはお酒だけではありません。

コミュニケーションの手段もそうです。

命よりも大切なことはないはずです。

それをしっかり認識した上で、どのようにしていくのかを決断していく必要があります。

 

 

アルコール依存症の人は忘年会・新年会シーズンをどう生き延びているのか?

忘年会・新年会などの重要な飲み会にも欠席し、その変わりにお世話になった人には個別で挨拶をしたり、友人とはカフェで食事をするなど、コミュニケーションを工夫している方は多いです。

 

職場や友人にお酒が飲めないことを開示している方もたくさんいます。

アルコール依存症だとはっきり伝える人もいれば、身体的な病気だと伝える人もいるようです。

 

飲み会に行きたい気持ち、孤独な気持ちになりやすい時期でもあるので、その時期は実家に帰るようにしたり、自助グループに行く回数を増やしたり、もともとお酒を一切飲まない知り合いと会うようにしたりして、何とか過ごしている人もいます。

 

自分の居場所となる場所を確保しておくこと、お酒がなくても楽しめる活動を普段から持っておくこと、などはポイントになりそうです。

 

断酒が長い方は自助グループに通い詰める方が多い印象は持ちます。

忘年会・新年会シーズンということは、お正月もあるわけです。

年末年始は病院が休みの場合も多いですし、友人と予定が合わなかったり、実家に帰っても親戚が酒盛りをしていたりすることもあるでしょう。

自助グループは正月でも休まず運営されているところが多いので、12月1月は特に回数を増やす、という人もいるようです。

 

 

おわりに

断酒をしている方は12月1月は特にしんどい時期だと思います。

自分の命を守るために、忘年会・新年会をどうしていくのか、家族や主治医とも話し合い決めていければ良いですね。

今年はメンタルを整える年にしよう!あれこれ悩んでしまう自分を変化させるための3つの行動を紹介します!

日常のあれこれを悩んでしまう方はいませんか?

 

・朝気分が乗らずに仕事に行くのがおっくうに感じる

・満員電車でふらふらする

・病院の待ち時間が長くて憂鬱だ

・職場に馬の合わない人がいる

・付き合っている人がつれない

 

心が病んでしまうほどではないけど、なんだか憂鬱、おもしろくない、シャキッとしない、そんな気分になった経験がある方は多いと思います。

またこれが一度なると長く続くこともあり、生活の質が落ちてしまいますよね。

 

今日はあれこれ悩んで憂鬱になった時の解消法について書いていきます。

 

 

感情と行動の悪循環を知ろう

このように小さなことであれこれ悩んでしまう、元気が出ない、などの時は、感情と行動の悪循環が起こっているいます。

 

憂鬱な気分、落ち込む気分になった時、あなたはどのような行動を取りますか?

「よし、運動をして発散をするぞ!」

とはなかなかならないと思います。

 

「ごろごろ寝てしまう」「スマホをいじって時間が過ぎていく」

などの行動を取っていませんか?

 

私たち感情と行動は繋がっています。

 

憂鬱になったり落ち込んだりすると、行動面もはきはきと行動できなくなったり、何かをするのが億劫になったりします。

そして、ごろごろと何もしないと「こんなんじゃいけない」「ああ、またこんな時間まで起きてしまった」と気持ちもさらに憂鬱になります。

 

これが感情と行動の悪循環です。

 

でもこれは裏を返せば、感情、行動のうちどちらかを改善できれば、もう一つも自然と改善される、ということです。

 

あれこれ悩んでいる時に「元気を出せ」と感情面にアプローチしてもなかなか効果は出ません。

悩んでしまう時に変化させるのは行動面からがおススメです。

行動を変えることで感情の憂鬱も自然におさまってくることはよくあります。

 

 

あれこれ悩んでしまう時はまずして欲しいこと3点

悩みを解消するための行動でおススメなのは3つあります。

 

・睡眠時間を確保

これは絶対に大切です。

できれば8時間、最低でも6時間は睡眠時間を確保してください。

寝る時間はもちろん夜に寝て朝起きるリズムです。

睡眠時間の確保は難しいことですが、寝不足の状態で心身が元気になることなんてありえません。

まずは1週間継続してみて下さい。

心が晴れていくのを実感できるかもしれません。

 

・食生活を整える(高タンパク意識)

精神科の患者様でも、とても不安定だった方が入院して、きちんと栄養を摂るようにしたらかなり改善した、というケースはとても多いです。

たんぱく質や野菜、炭水化物をバランス良く食べるよう意識してみて下さい。

自分の食生活を少し振り返ってみると、「あきらかに野菜が少ないよね」「ダイエットって言って炭水化物を抜きすぎていたかも」「節約のためにお肉を全然食べていなかった」と気づくことはたくさんあると思います。

足りない部分を補う気持ちで、継続すると心身の変化は必ず起きます。

 

・筋トレをする

正しい筋トレはメリットがたくさんあります。

睡眠の質は向上されますし、ホルモンの分泌も促されます。

もちろん筋トレをして気分がリフレッシュすることもあるでしょうし、体力もつきます。

もしも筋トレにはまれば趣味もできるわけです。

できる範囲で無理せずやってみて下さい。

 

 

悩みは気分の問題?

「悩みは気の持ちようだ」

というのは少し乱暴すぎますが、あながち間違っていません。

・借金がある

・家族が病気だ

・いじめにあっている

などの具体的な悩みがある場合もありますし、精神的な病気になっている時は普通とは違う精神状態にはなると思います。

 

しかし、世の中の多くが「何となく憂鬱」「小さなことで悩んでしまう」「元気が出ない」などの根源のない気分的な問題です。

 

もしも具体的な悩みや心の不調がある場合は、それらを解決しなければいけませんが、解決するための元気を出すためにも先ほどの3つのポイントは大切になってきます。

 

身体を十分休息させ、栄養を与えて運動で鍛える、これをすることで自律神経やホルモンバランスが整い、正常な心の状態に近づけるのです。

 

今年の目標が決まっていない方は、この3つを意識して生活する、を目標にしてみて下さい。

すべての不調が消えるわけではありませんが、一年継続すれば、あなたの心身は今よりも健康になっていると思います。

自宅で簡単にできる自律訓練法の方法と効果を紹介 心の不調・ストレスに悩んでいる方必見!

自律訓練法とはドイツのシュルツ.J.Hによって開発された心身の調整法です。

各種神経症、吃音、ストレス解消、疲労回復、注意の集中などに効果があり、自宅でも行うことができます。

 

今日は自律訓練法を紹介するので、心の不調に悩んでいる方、疲れがたまっている方、ストレス解消法を知りたい方は試してみて下さい。

 

 

 

自律訓練法を自宅で行う方法

①リラックスできる姿勢をとる

あおむけで寝転がったり、椅子によりかかったり、自分が楽だな、と感じる姿勢になります。

服も着ていて楽なもの、部屋の温度も心地よい温度に保ちます。

 

②公式の語句を繰り返し唱える

以下に紹介する語句を唱えます。

0から6までの段階があり、唱えた通りに身体が体感できてから次の段階に進みます。

 

公式0:気持ちが落ち着いている

公式1:右腕がとても重い

公式2:右腕がとても暖かい

公式3:心臓が静かに打っている

公式4:楽な呼吸をしている

公式5:胃のあたりが暖かい

公式6:額が涼しい

 

③これを一日の間に朝晩行う

朝晩行えれば効果的ですが、無理なく継続することが大切です。

できる時や気分が乗った時にしてみて下さい。

 

 自律訓練法 ポイント

自律訓練法のポイントとしては以下のものがあげられます。

 

・きっちりやろうとしない

公式を唱えて身体がそれ通りになれば次の段階にいく、というのが基本的なやり方ですが、「まだまだ全然右腕が重たくならない」と神経質になる必要はありません。

身体の箇所に意識を向けることで、じんわりと身体感覚が変化していくのを楽しむ気持ちで行ってみて下さい。

 

・無理をしない

自律訓練法はとてもリラックス効果の高い技法です。

ゆったりと自分の感覚に浸ることで、心身がリラックスしていくのですが、「毎日やるのが目標!」と無理をする必要はありません。

寝る前に少しやる、気が向いた時に行う、でも十分に効果的です。

 

・終了後は終了動作を行う

身体が深くリラックスすると、心もほんわかとほぐれてきます。

その状態で突然起き上がったりすると、少しふらつく可能性があります。

終了後は立ち上がる前に以下の動作を試してみて下さい。

 

①手をグーパーグーパーと胸の前で動かす

②グーッと背伸びをして深呼吸を3回ほど繰り返す

③再度手をグーパーグーパと胸の前で動かす

 

この動作をすることで、すんなりと日常動作に移行することができます。

それでも立ち上がりの際は無理なく、ゆっくりと立ち上がって下さいね。

 

おわりに

心と身体には深いつながりがあります。

自律訓練法を定期的に行うことで、心の不調にもアプローチができます。

しかし、精神疾患などの重たい病気に関しては直接効果はありません。

あくまで日常の中でのリラクゼーション、緊張の緩和方法です。

 

日々忙しい中で、ほんの少しでも自分の心身に目を向けてみませんか。

簡単にできる自律訓練法、ぜひ試してみて下さい。

長い連休後の憂鬱を解消するためにお勧めする休日最後にできるリフレッシュ方法4選 連休後の自殺率を下げるために

お正月休みも終わりが見えてきましたね。

長い連休明けは心も身体も疲れていることが多いです。

 

連休中にたくさんの人に会ったり、遠くに出掛けたりしても疲れはたまるし、家でごろごろしていても身体がなまってしまうし・・・

そろそろ仕事や学校だと思うと気が気ではないし・・・

連休後は自殺率も上がる、と言われるほど「休みが終わる」のは私たちにとってストレスになります。

 

休み明けも明るく・・・とまでは難しくても、思いつめることなく活動ができるように、正月休みが終わる前に心と身体をリフレッシュさせる日を一日作ってみてはいかがでしょうか。

今日は「休日が終わる前におススメのリフレッシュ方法」を紹介します。

 

 

 

長い連休が終わる!その前にできる心と身体のリフレッシュ方法

①リラクゼーション効果の高い運動

スポーツをするのでももちろん良いのですが、ゆっくりとした動きでリラックス効果の高いものだとなお良いです。

例えばストレッチやヨガなんて良いですね。

 

ゆっくりとした動きに呼吸も合わせれば、無意識に心にあった不安や焦りも解消されますし、全身の力が抜けて身体のコリの解消にもなります。

 

 

②呼吸法

呼吸法はリラックス、頭のリフレッシュ、ストレス解消など、様々なことに効果があります。

簡単にできる呼吸法を紹介します。

 

・静かな部屋で楽な姿勢になる

・目を軽くつぶるか薄目にする

・鼻から息を吸う。1、2、3で吸って4で止める

・口から息を吐く。5,6,7,8,9,10で吐く

・5回程度繰り返す

 

ポイントは吐く息の方を長くすることです。

呼吸法はいつでもどこでも行えて、非常にリラックス効果の高いものです。

ストレスの発散や怒りを抑えるのにも向いていますし、焦っている時や憂鬱な時でもおススメです。

 

 

③カーテンを開けて換気をし、太陽の光を浴びる

私たちの心は太陽の光にとても左右されます。

太陽の光を浴びることでうつ病の予防ができたり、生活リズムを整える効果があります。

 

明日から仕事や学校・・・と憂鬱になる時こそ、空気を入れ替えて太陽を浴びてみて下さい。

 

心がリフレッシュされるだけではなく、目が覚める効果もあるのでリズムも整いますよ。

 

 

④明日からの準備をする

身支度だけではなく心の準備もしてみて下さい。

乘る電車の時間を再確認したり、持っていくものを準備したり、明日の予定を確認したり・・・

明日の準備をしている間に心も準備が整います。

 

 

長い連休終わりと自殺率の関係

GWやお正月休み明けは自殺を実行する子どもが(大人も!)多く、専門家も警報を鳴らしています。

私が年中無休の電話相談業務をしていた時も、明日から学校、仕事、という日は相談がとても多く、「死にたい」「行きたくない」「気持ちが追い付かない」という声が多数ありました。

 

短いスパンで見ても、日曜日や月曜日は自殺率が上がる、とも言われています。

 

それだけ私たちはストレスを抱えながら社会生活を送っている、ということでしょう。

 

死んでしまうくらいなら仕事も学校も休んで良いのです。

でも、その決断が実際はなかなかできません。

 

「みんな頑張っているのに」

「こんな気持ち誰にも相談できない」

と自分を追いつめてしまいます。

 

家族や友人に相談したり、気持ちを吐き出すだけでも楽にはなりますが、身近な人にはできない、という方もいます。

そんな時はぜひ電話相談を利用してみて下さい。

 

電話相談は全国で行われており、本名を名乗る必要もありませんし、たった一回の相談でも気軽にできます。

 

レーニングを受けた専門家が相談業務に当たっていますし、秘密も守られます。

 

たくさんの相談電話があるので、自分の悩みに合う相談電話を調べてみると良いと思います。

24時間対応、無料のところも多くあります。

 

「よりそいホットライン」

「チャイルドライン」

いのちの電話

など調べるとたくさん出てきます。

 

何かがあった時のために、事前に調べておくことをお勧めしますし、本当は家族で共有するのもとても良い方法です。

「何かあれば家族が全力で力になるけど、もしも身近ではない誰かに話をしたいと思うことがあればこういう電話があるよ」

と話し合えれば自殺を防ぐことができる可能性はあります。

 

 

 

連休は楽しいものですが、楽しいことには終わりがあります。

そしてまた連休はやってくるのです。

 

苦しい気持ちを吐き出したり対処したりして、明日からもぼちぼち暮らしていきましょう。

旅ごころブログ 心理カウンセラーが書く心理学・精神医学の知識ブログ 2019年ピックアップ記事

このブログは心理カウンセラーをしている筆者が、日常に役立つ心理学の知識や、精神障害についての知識を普及するために書いているブログです。

心理学っておもしろい!と思ってもらえるように、そして精神障害についての正しい知識をたくさんの方に知ってもらえるように、と願い運営しています。

 

今年アップした記事の中で、個人的に面白いなあと思う(笑)記事をピックアップしていきます。

 

 

 

パラリンピック精神障害の枠はないってほんと??精神障害者スポーツについて知ろう

障害者スポーツは多くの注目を集めていますが、精神障害者のスポーツについては今はまだ普及の段階です。

精神障害を抱えながらスポーツをする、ということは時に困難ですが、その方の病の回復だけではなく人生を豊かにする方法でもあります。

ぜひたくさんの方に知っていただきたいことです。

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 生活の質を落とさないための緩和ケア 「病気を抱えて生きる」という視点

病気になっても生活の質を落とさない、病気を抱えて生きる、という視点は最近では多くの病院が大切にしているところです。

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 高齢者の方への心理療法 死への恐怖と生への希望を共に感じること

高齢者の方へ心理療法をすることはとても少なく、経験のある心理士もあまりいません。

しかし、高齢になればなるほど「死」が隣にあり、それと同時に「生」の希望を感じている方もいます。

そのような方たちと時間を共有させていただくことは、我々心理士にとっても人生の重みを感じさせていただける大切な時間です。

この記事を書く時は、私がお会いした高齢者の方のことを思い出しながら書きました。

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心理カウンセラーが実際に行った「超夜型人間の旦那を早起きさせる」ための方法を大公開! 

頑張りました!(笑)心理学の知識は人生の武器だと感じた瞬間です(笑)

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 家事はなぜ大変なのか?専業の方、その配偶者に読んで欲しい!心理カウンセラーが書いた専業主婦(主夫)のための記事

「なんで家事くらいでそんなしんどくなんの?」

と一度でも思ったことがある方・・・ぜひ読んでみて下さい(笑)

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 夫婦でいつまでも仲良く過ごすための指南書

当ブログは夫婦関係の記事とても多いです。

実際に相談をされることが多い、というのも関係していますが、結局は夫婦仲が良いことが家庭を幸せにすることなのではないかな、とも思うからです。

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 認知症を予防する6つのポイントを紹介 人生100年時代!元気に年を重ねるために

長生きする時代だからこそ健康に元気に年を重ねたいですよね!

認知症は予防をしていけるものです。

ぜひ今日から試してみて下さい。

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 年末年始のお休みは映画三昧!ネタバレ感想あり、おすすめ映画紹介

暇つぶしに見ていただければ・・・

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 許したいけど許せない!不倫発覚後に再構築を選択した夫婦がすべきこととしてはいけないこと

不倫が発覚した後に、どのような方法で再構築をするのかはとても大切です。

ポイントをまとめました。

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 心身を整える方法5選 日常で行える方法を紹介します

一日、一週間の終わりに心身を整えることができれば、様々な不調は防ぐことができます。

日常で行える簡単な方法を紹介しています。

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 これを読めば恋に強くなる!?恋愛心理学まとめ記事

恋愛が上手くいくために心理学を活用するための記事です。

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 とあるストレスの対処法‐ストレスマネジメント‐これを読めばストレス対処の方法が分かるかも??

ストレス対処法が上手くできれば、ストレスと付き合っていくことができます。

ぜひ来年はストレス対処上手になってみて下さい。

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 HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)敏感で繊細な特徴を持つ人たちが少しでも生きやすくなるための工夫点

HSPって聞いたことがありますか?

病気ではありませんが、人よりも疲れやすく刺激を受けやすい体質の方のことです。

心当たりがある方はぜひ読んでみて下さい。

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虐待の内容、虐待者の内訳統計データから考える、偏見をなくして子連れ再婚で幸せになる世の中にするためには シングルマザーでも子どもを愛しながら恋ができる!

今年は子連れ再婚家庭は虐待が多いのではないか、シングルマザーが再婚すると、再婚相手が子どもを虐待する率は高いのではないか、ということが話題になりました。

統計データではどのようになっているのでしょうか?

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 セルフケアは現代人の必須項目 今日からできるセルフケア!セルフケアチェックリストをしてみよう

癒しが少ない現代。

自分で自分を癒すためにできることは何でしょうか。

まずはセルフケアチェックリストをしてみて下さい。

あなたがどれだけ自分に厳しい生活をしているか分かるかも?

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心理学は人生に深みを持たせる学問だと思います。

今年もたくさんの方にこのブログを見ていただき、本当に感謝しています。

来年もよろしくお願いいたします。

精神科勤務筆者が紹介する精神科あるある 刺激的で面白事件が起こる精神科病棟の日常

精神科に長く勤めていると「精神科あるある」をたくさん目撃します。

外からはなかなか見られない、たくさんの面白さと苦しさがつまった精神科あるあるを紹介していきます。

 

 

 

精神科あるある紹介

・精神科病棟の中を数人がぐるぐる歩いている

これは本当にどこの病院でも見かけます。

精神科に入院するとなかなか外に出られないので運動不足になります。

筋力低下予防、肥満防止、認知機能低下予防など、目的は様々ですが、病棟内をぐるぐるとウォーキングしている患者様はとても多いです。

毎朝の日課にしている患者様もおられます。

 

 

・どこからともなく聞こえてくる叫び声や怒声

病棟に入るとだいたい聞こえてきます。

調子がとても悪い患者様が叫んでいたり怒っていたりする声です。

支離滅裂な内容を叫んでいたり、恐怖におびえる叫び声をあげている場合もありますが、職員の対応の不満を叫んでいる時もあります。

そのような場合は、看護師や医師が面接の時間を設けたり、複数で対応して職員同士の不適切な看護を防いだり工夫をしますが・・・実際に問題がなくても病状で被害的になっている場合も多く、とても長い時間怒っている時も・・・

 

 

・盗まれるお菓子

病棟に入院してる患者様にとって、お菓子は数少ない楽しみの一つです。

病院の売店で購入することが多いのですが、中にはお金がなかったり、買ったものをすぐに食べてしまったりで、お菓子が足りない方もいます。

そうするとお菓子をたくさん買える人や、計画を立てて少しずつお菓子を食べている人のものが盗まれます(笑)

ひどい話です本当に。

でもお菓子盗難は精神科あるあるです。

個人ロッカーに鍵をかけて入れてもらっていますが、お菓子の量が多い患者様は入りきらず・・・盗まれてしまうんですね・・・

うちの病院では患者様みんなでミーティングを開いたり、OT活動でおやつの会を作ったりと工夫をしましたが・・・なかなか効果は見られません・・・

 

 

・卓球部なみに卓球の上手い患者様がいる

病棟内でできる運動は限られていますよね。

卓球はみんなにも人気のプログラムですが、空き時間にこつこつ練習を重ねてとても上手くなる患者様もいます。

元卓球部の職員をつかまえて練習を重ねて、院内の卓球大会で優勝をしていた患者様を見た時は感動しました!

 

 

・みんな大好きカラオケ大会

どこの病院でもカラオケ大会を開催していると思います。

 カラオケ大会は患者様にとっても人気があり、職員にとっても楽しいイベントの一つです。

当日までに歌の練習をしたり、緊張場面の対処法を練習したり、飾りつけもみんなで行います。

普段カウンセリングで会っている時とは違った表情の患者様が見れて、とても良い機会だと思います。

 

 

・モテモテの女性患者様がいる

精神科には色々な方がいますが、若い女性は比較的少ないのでとても目立ちます。

たくさんの男性患者様から言い寄られて困っている方もいれば、逆に男性患者様に愛想よくしてジュースを買ってもらう方もいます。

退院した後のことを考えても、男性との付き合い方を学ぶのは大切なことなので、面接の中で一緒に話し合うこともあります。

もちろん、危険なことがないように配慮することも忘れません。

 

 

・病院に住んでいる!?職員がいる

これは個人的に最大のあるあるで最大の謎なんですが・・・

どこの病院にも「病院に住んでいるの!?」と疑うくらい、いつも病院にいる職員さんがいます・・・

夜勤の日もあるので病院に泊まることもあるとは思うのですが・・・それにしてもいつもいる・・・そしてジャージ姿・・・

病院にもよりますが、病棟勤務をしていると家に帰る時間がもったいないから、当直室で寝る、という職員もいるようです・・・

今は労働基準法が厳しいので、休みはしっかりあるのですが、休みの日も病院で寝ているとはすごい・・・

でもそういう人に限って、「家に帰っていないんですか?」と聞いても「え?帰ってるよ?」と平気そうな顔をしているんですよね・・・本当に大丈夫なんでしょうか。

 

 

・大人気の看護学生さん

看護学生さんが実習に来ることはよくありますが、患者様には大人気です!

精神科は暇な時間が多いですし、みんな毎日同じメンバーなので、知らない人が来ると新鮮なんですね。

学生さんは丁寧に話を聞いてくれるので、みなさん自分の体験談などをお話されています。

学生にとっても勉強になるし、患者様も人と話す機会にもなっています。

 

 

・屈強な男性看護師が多い

精神科は女性看護師と男性看護師が半分半分のところもあるくらい、男性看護師が多いです。

そして柔道やラグビー経験者が多いです。

これはお分かりだと思いますが、暴れる患者様がいるからです。

患者様が暴れた時、とにかく大切なのは「ケガなく取り押さえること」です。

こちらがケガをすることなく、相手をケガさせることなく、となると本当に難しいんです。

だからこそ柔道経験者は貴重です。

患者様の安全を守りながら職員もけがをすることなく、暴れる患者様を取り押さえて落ち着いてもらう、これは女性だけではなかなかできません。

私も興奮が激しい患者様の検査に入る時(認知症検査などではよくあることです)、部屋の前を屈強な看護師さんがうろうろしている、ということがあります。

 

 

・患者様に慰められる新人

これは精神科以外でも多いと思いますが、精神科の患者様は長年入院している方が多いので、怖い年配看護師さんのこともよくご存じなんですよね。

新人さんがベテラン看護師に叱られた時に、「あの人も若い頃はよく失敗してた。気にせず頑張って!」と励ましている患者様がおられました。

「もーそれを言わないで下さいよ!」とベテラン看護師も思わず笑顔に。

ほっこりする場面です。

 

 

 

精神科は毎日本当に色々なことが起こります。

たくさんの感情がうごめいていますし、みんな真剣に他者とぶつかっています。

こういう精神科の日常を発信し、精神科医療がもっとオープンになり、地域と精神科の繋がりが強くなれば良いな、と思っています。